Wednesday, September 28, 2016

世界の伸びている中小ベンチャー企業は何を考えているのか?

統計によければ日本企業の99.7%、ヨーロッパ(EU加盟国)では99.8%、アメリカでも99.9%が中小企業。
今後のビジネスのキーワードとして「デザイン」「ルールメイキング」「オープン」「ローカル」(ビジネスをするうえでリアリティを感じられる範囲)。
伸びている企業は真に正しい経営を実践していることを実感。写真とのコミュニケーション、社員の家族、地域社会を非常に重視。

【成長の3つの鍵】
ブルネッロ・クチネッリ氏:「「人材」「ビジョン」「事業集中」は確かに重要ですが、それら3点は年10%の売上増を念頭においた場合であって、年30%の売上増を狙うのであれば不十分。私にとっては、1に他人への敬意があり、2に自らを肯定する尊厳。3に想像力」

~インターネット業界~
ハブスポット(Hubspot)US:強い企業文化、内部コミュニケーション、ワールドクラスのチーム

ミニクリップ Swis:お客様、商品、そして市場をよく理解すること

ネイティブインストルメンツGerman:ビジョン、事業の集中、人材

ボックスネットワーク EU:コンピタンス(会社がスタッフの一人ひとりに求める、能力)、イノベーション、チーム
※オフィスは「企業文化の家」、タブレットは「新しいデスク」

ビヨンド(Beyond) UK:顧客のためにどんな問題を解決しようとしているかというクリアなビジョン、チーム、情熱
※文化バリアを超えるポイント:仕事の顔とプライベートの顔を一つにしてビジネスパートナーとつきあう。≠日本のムラ的な世界。個人的な生活がsん超されるという大前提があったうえでの柔軟な態度

パノラマ3000 German:チーム、ブランドのために継続に働く、失敗して学ぶ

<特徴>時差をもって他の業界にも波及する、容易に世界各地の人と繋がりやすからこそ、楽観的なイケイケドンドンの壁に直面しやすい

~サービス産業~
レ・スース・ドゥ・コーダリ(Les Sources De Caudalie)France:適切なチーム、キャッシュとレバレッジ、チャンス

~イタリア モノづくり企業~
コルマン(Corman):オープンで相互に耳を傾けるカルチャー、デザイン、関係性
※チームはオープンで一方的な意見を押し付けないこと

ABL:良い製品とサービス(カスタマイズ可)、お客さんが経済的価値を享受できるプラスアルファの製品やサービスを提供できるようにイノベーティブであること(血が騒ぐ)、経営のスキルとバランス
※インターネット業界「国境はなんとか超えられる」、製造業「国境は障害物だ」・・・国によるルールの違い

ビーライン(B-Line):ビジネスを発展させる唯一の鍵というのはない。一つのアイデアから出発し、様々なプロセスを経ながら個別のビジネスプランに落とし込む。特に今はスピードがビジネスのキー。要求を理解し、変化に的確に対応する。」
※ローカリゼーション、特定の市場に適合するために特別な性格を商品に加える。企業の中でグローバリゼーションとローカリゼーションは平行していく必要がある。

リンタル:情報の共有と内部のコミュニケーション、権限委譲と人の底力、商品提案の柔軟性と変化に対する素早いリアクション

※アジアでは日本文化やビジネスに好意的な目を向ける人が多いよう。ただ、日本文化に対する以上にアメリカやヨーロッパの文化に彼らの興味が向いているのではないか。

様々な寛容で使いやすいユーザーインターフェイスのデザイン、これら両方が実現されることの重要性。
「プロセスをデザインする」「ユーザーの経験をデザインする」「サービスをデザインする」デザインは美的な観点から価値の世界に広がってきた。
スモールデザイン:「色やカタチ」という意匠レベルのデザイン
ビックデザイン:社会、事業組織のような形以上のものを含むデザイン

自分で感じたことを一般の人が分かるようなカタチで表現する術を持っているか否か
強いブランドにはビックデザインが必要。ブランドとは「理念を深く考えた痕跡」
教養がビックデザインを考える際の「背骨」となり「底力」となる。

「正しい国際理解をしたうえで正しいビジネスを」というのは幻想であり、「国際誤解」のビジネス利用が世界の常識。」
「異文化の理解とは部分的であり、常に再発見があるもの。一瞬一瞬の火花と言ってもいい、知識の印象」
「異文化理解は大雑把でしかあり得ない」
分からなければいけない範囲などあってないようなものであり、体系的に分からなくてあたり前。肝心なのは前進するための確信の持ち方。

エコノミック・ガーデニング:中小企業がすでに持つ資産を生かしつつ、経営力を総合的に高めるために、幅広いメンバーが知恵を持ち寄る。長期的に成長する中小・ベンチャー企業が複数存在するようなエコシステム(地域経済生態系)をの整備を目指す。

「ローカル回帰」

マザーハウス Japan:理念、失敗の仕方、未来志向
※文化的な相違とはそもそも完璧に乗り越えることはできないと理解すること。コミュニケーション量を増やすこと。チームとチームでコミュニケーションの太さを太くすることで相互理解が深まる。

ほぼ日刊イトイ新聞 Japan:「公私混同」(日とはそもそも公私に分けることはできないのだから、あえて分ける習慣を放棄せよ)

自然電力株式会社Japan:人材、人を惹きつけるビジョン、雇えるお金

「ハーバード・ビジネス・レビュー」新興国のグローバル企業に学べ

1.人の当たり前の姿や社会的に正しいことを意識する
2.中小・ベンチャー企業は時代の先端を感じるセンサーである
3.世の中に流布している声に押しつぶされない
4.情報や記号を読み取るトレーニングをする
5.異なる文化とつきあうことのコスト概算をとる
6.さほどお金をかけないでもビジョンは浸透できる
7.ソーシャルメディアには早く慣れるのが良い
8.聞き飽きた言葉にこそ至上のエッセンスがある

全体像をつかむことを目指すこと
全体像とは輪郭のハッキリしたものではなく、全体と思われるなかに属す3つの部分の関係性が分かった時の確信であること
世界のほぼ全ての議論は、2つのことを「同じとするか?」「違うとするか?」がテーマと常に思い返すこと



ちゃぶ台

日本における農業の役割とは:
質の良い農産物を作ったからといって、それがすぐに市場で高い評価を得て、現金収入につながるという仕組みになっていない。
結論からいえば、農業と市場をダイレクトにつなぐことは、無理です。原理的に無理。根本の発想が違う。農業は、本来市場とリンクすべきものでない。
農業は「里山という生産環境を定常的に維持する」ためのもの。

就活:
自分はこの先「どうしたい」のか、少なくとも「どうしたくない」のか「どういうことは嫌」なのかを、よく考えておくこと。志をハッキリさせること。



無印良女



これからのCSRと中小企業

2012年ISO26000がJIS規格化 JIS Z 26000
ローカルな貢献とグローバルな貢献

多国籍企業: 途上国において低廉な労働力を用いて現地生産、現地サプライヤーから財.サービスを購入。現地の法制、行政の不備などから児童労働、強制労働などの人権侵害。
→コンプライアンス(法令順守)への認識、社会的責任投資(SRI)の拡大

CSRに関する欧州マルチステークホルダー(european multi-stakeholder forum on CSR)

CSR基礎的概念
1. 持続可能な発展 環境と社会にダメージを与えないで経済を発展
2. トリプルボトムライン 経済=利益、環境、社会
3. ビジネスケース
4. ステークホルダー
5. マルチステークホルダー.プロセス

EU: 社会への影響に対する企業の責任

社会的責任(SR) 企業のみではなく、様々な種類の組織で行う

CSR観の源流: 商人の行動規範
石田梅岩[岩門心学]、近江商人[三方よし]

中小企業: 同一人物(一族)が物的資本と人的資本の拠出者を兼ねている=オーナー経営者
Csr取り組みメリット: 企業イメージの向上↑ コスト削減、売上維持増加↓
デメリット: コストの増加、人手不足、経営*事業活動の自由度の低下
ソーシャルビジネス(社会性、事業性、革新性)的特性

多少の持ち出しや負担はやむ負えないが、行政の支援や連携形成*拡大により、活動の持続性を高めることが重要。

活動推進のための仕組み、ポイント
- 連携、信頼、経済循環の強化
- ビジネス的考え方、手法
- 助成金の活用
- 本業への効果
課題
- 運営理念、価値観の調整
- 身銭を切り実践する
- 連携の推進、維持