Monday, September 26, 2016
Sunday, June 19, 2016
道元 自己・時間・世界はどのように成立するのか
自己を知る
みづからをしらん事をもとむるは、いけるもののさだまれる心なり。
(自分を知ろうとするのは、生きとし、生けるものの免れられない心のはたらきである。)
仏教の基本的モティーフは、「苦からの脱却」。仏教の考え方によれば、現実の世界は苦に満ちたものであり、その苦の根本的な原因は、無知であるという。自己や世界を正しく認識しないことから、物事に対する誤った執着や煩悩が生まれ、そこからさらに迷い、苦しみが生まれる。「みづからをしらん事もとめ」ても、自己に対して誤った見方におちいってしまえば、迷いや苦しみが生まれるだけ。だからそれらを脱却するためには、自己の、そして世界の真実のありようを正しく認識すること、いいかえれば、真理を体得することが不可欠となる。
「山水経」に巻において、道元は、「青山常運歩(山は常に歩いている)」と世界のありようを語っている。常識では不動であるはずの山が動くというのである。
「この言葉について、よく考えよ」(参究すべし)と繰り返し、また「人は、世界が今このようなものとしてあることについて疑っていないけれど、疑っていないからといって、正しく知っているわけではない」(疑著せざれどもしれるにあらず)という。道元は、「疑著」(疑い)こそが、正しい知へ到達する出発点であると考えているのである。
真理を指し示す「青山常運歩」という言葉には、先入観を破るという役割と、新たな認識をもたらすという役割があるということになる。
本来的なもの、本質的なものを固定的に立てないという思考方法は、仏教的には「無自性ー空」ということで表される。
「無自性」とは、文字通り「自性」がないということである。
仏道修行とは、自己の真相を見極めることである。そして、自己の真相を見極めるとは、「自己を忘れる」ということだとされる。
仏教では「無自性」を主張し、あらゆるものに固定的な本質などないことを出発点としている。人は、日常生活において、漠然と「自己」という何か固定的なものがあるかのように考え、その固定的な自己を単位として生活を営んでいる。しかし、仏教的な考え方からすれば、それはあくまでも日常生活をおくるために仮構されたものであって、実はそのような固定的な自我もないし、さらに存在するものはすべて固定的な本質などないのである。
「青山常運歩」とうこの言葉は、自己と、「山」に象徴されるよなこの世界の諸存在とが、ともに同時に歩く(=修行する)という次元を切り拓く。世界のありとあらゆる存在と自己とは、同時に修行し、さとるというのである。このような同時の修行と「さとり」とは、まさに「空そのもの」から現成させた、「空ー縁起」なる世界において成り立つ。「空そのもの」から、自己が存在を「時として意味付け、自己と関係付けて、「空ー縁起」なる全体世界を現成させる。まさに、これこそが、自己と時間と世界との成立なのである。
Sunday, March 6, 2016
Saturday, February 6, 2016
世界を変える偉大なNPOの条件 Forces for Good-The Six Practices of High-Impact Nonprofits
NPOが民間企業の実績から学べることは確かであるが、それだけでは十分ではない。よりよい経営手法が生み出せるのは漸進的なステップであって、飛躍的進歩でも社会変革でもないのだ。
NPOがより大きな影響力を求めるならば、次の六つを実践する方法について学ばなければならない。
・サービスを提供するだけでなく、政府と協力して政策転換を促す。
・市場の力を活用し、企業を敵視したり無視したりせず、強力なパートナーとしてみなす。
・活動を支援してくれる個人が有意義な体験を行えるよう工夫し、彼らを大義のために動いてくれる熱烈な支持者に変えていく。
・NPOのネットワークを築き、他のNPO組織を、希少な資源を競い合うライバルではなく仲間として扱う。
・変化する環境に適応し、戦略的であると同時に革新的かつ機敏に動く。
・社会変換の強力な推進者となるために、リーダーの権限を分担する。
成功の秘密は、偉大な組織が、政府や企業、NPO、一般市民など社会のあらゆる部門を動員する、その「やり方」にある。言い換えれば、偉大さとは、NPOが組織の内部の運営をどうするかよりも、組織の外の世界に対していかに働きかけるかという部分に関係が深い。
社会セクターで活動する優れた組織は、具体的に六つの原則を実践している。
①政策アドボカシーとサービスを提供する
②市場の力を利用する
③熱烈な支持者を育てる
④NPOのネットワークを育てる
⑤環境に適応する技術を身につける
⑥権限を分担する
<市場の力を利用する>
民間企業を最大限に活用する三つの方法
①企業のやり方を変えさせる
②企業と連携する
③収益事業を運営する
NPOは慈善にしがみつく必要はない。社会変革を実現しながら、同時に経済的価値をつくり出すことも可能だというのだ。
■企業を変えずに世界を変えることは難しい
■市場の力を利用する三つの方法がある
■NPOは価値のあるものを交渉の場に持ち込む
■真のリスクを管理する
■事業収益は貴重だが、確実な方法ではない
<熱烈な支持者を育てる>
NPOの世界の「聖杯」
事業モデルの一要素が他の要素を強化するという好循環
信仰にもとづいた、組織の尊い価値観に共感する人々が集まる 時間や資金を提供して家を建てる
↓
ボランティアや寄付者は、この住宅建設という社会貢献の熱心な支持者へと変化
↓
支持者がさらに多くの人々を巻き込み、影響の輪がいっそう拡大していくなかで、時間と投資を投じる
ボランティアは時間を寄付し、寄付者は資金を提供する。理事は時間とお金の両方を提供するが、理想としてはどちらも、より多くである。
■外部の人をエバンジェリストに変える
■より大きなコミュニティを築く
■参加意識を高める法則に従う
・組織の使命や目標、価値を伝える
・意義深い体験の機会をつくる
・エバンジェリストを育てる
・愛されるコミュニティを築く
■変革のための強力な手段としてコミュニティを利用する
<NPOネットワークを育てる方法>
■大きな影響力を発揮するNPOは「ネットワーク重視の考え方」を採用する
■活動の場を大きくするためには、資源を分かち合い、他者に権限を与える
①パイを大きくする
②知識を共有する
③リーダーを育てる
④連携する
■与えられるべきところに功績や信用を与える
<環境に適応する技術を身につける>
■偉大なNPOは、たえず環境の変化に適応してやり方を変える
■堅苦しい官僚主義と自由奔放な創造性の均衡点を見つける
■適応サイクルの各工程を使いこなす
外部に耳を澄ます→実験し、新しいものを取り入れる→評価し、機能するものを知る→事業や計画を修正する→(戻る)
■適応能力を生かす方法はさまざまである
■成功しているNPOは「何をやらないか」を重視する
<権限を分担する>
「目的は常に、私より長生きする組織を築くことだ」
トップが二人の体制
第二のリーダーは内部を統括し、一方、代表は外向きのリーダーとして理念や戦略、緊急時の統率、関係構築、資金調達などに深く関わっている場合が多い。
■偉大なNPOの指導者は権限を委譲する
■多様なリーダーシップのあり方を開花させよ
■一人で支配せず、COOを活用する
■幹部チームに権限を与える
■優れたリーダーは在職期間が長い
■後継計画をつくる
■戦略的で規模の大きな理事会をつくる
■権限のバランスをとる
<原則を実践に移す>
傑出したNPOとは、組織を築き、その規模を拡大していく組織ではない。完璧な経営や優れたマーケティング、あるいは大きな予算を持つ組織でもない。むしろ、他のセクターに働きかけて、並はずれた社会的影響力を生み出す組織である。偉大なNPOは、変革の推進者である。彼らは大きな社会的価値を実現するために、自分達を取り巻く社会の仕組みを変えていく。
自分たちは何を実現しようとしているのか?自分たちが本当に実現したいと考える変革は何か?そして、今日行っていることが、どうすれば明日においてもっと大きな影響力を導き出せるのか?他にも重要な活動に集中できているのか、それとも、いろいろな危機にたえず奔走させらている状態か?緊急課題がいともたやすく重要課題の足かせとなり、その結果、社会的価値に対する最強の敵となることを、私たちは体験を通じて理解した。
4w2
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